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2009.10.23 Friday  | - | - | - | 

景山民夫を決して忘れない。

1998年1月27日、突然の事故で彼は逝った。
享年50歳。
あまりにも早すぎる死だった。
私は、彼が80歳になってもかくしゃくとしてダンディーな姿をありありとイメージできていたのに。
なぜこんなに早く?
そのことが、いまだに残念に思えてならない。


景山民夫が好きだった。
作家としてというより、人としての景山民夫が。


20年ほど前になるが、「クリティックス」という深夜番組があったのをご記憶の方はいるだろうか。
彼がホスト役で、文学、音楽、美術等、さまざまな分野の第一線で活躍する人をゲストに、トークを繰り広げるという番組だった。

極力、色彩を排したセット。
シンプルな椅子が2脚置かれ、その1つに腰掛けた彼は、長い脚を組み、小首を傾げてゲストの話に聞き入る。
それだけで、最高にスタイリッシュだった。

作家がゲストの時は、それなりに話についていけたが、たとえば音楽プロデューサーがゲストの時などは、はっきり言って、話の内容がほとんど理解できなかったりした。
彼は、なぜあんなにさまざまな分野に、これほど精通しているのか?
いつも、驚嘆の思いで見ていた。


彼の作品の中で、忘れがたい一文がある。
エッセイであったか、小説であったか、記憶が定かではないのだが、彼、もしくは主人公が、愛犬を失った時の話。
愛犬が死んだ、という文のあとに、こう書かれていた。

「その日、俺は童貞を捨てた」

(「俺」だったとしたら、やはり小説だったのかな? だとしたら、『トラブルバスター』だろうか?)

その一文を読んだ時、私は胸がきゅうっと痛くなった。
童貞は、失うものであって、捨てるものではない(私見)。
だけど、その時の彼(もしくは主人公)は、そんなふうにするしかなかったのだ。


その後、彼はある宗教に入信したが、その宗教は、マスコミからさんざん叩かれて、彼はその攻撃の矢面に立ち、ずいぶんつらそうだった。
私には、宗教に入ったことで彼の心の鎧みたいなものが取り去られ、心が剥き出しになったところを、ここぞとばかりに攻撃されているように見えて、とても痛々しく感じられた。
彼は、もしかしたら騙されていて、しばらくしたら、涙の脱退会見をするのだろうか?
そんなふうに、心配しながら見ていた。
でも、結局、最後までそんなことはなかった。

宗教に入ったことで、彼は作家として失ったものもあったかもしれない。
でも、きっと彼はそのことを後悔してはいないと思う。
彼は最後まで信念を貫いて生きたのだと思う。


たとえ、今後、彼が次第に世間から忘れ去られていったとしても、私は決して彼を忘れない。
景山民夫という生き方があったことを、私は死んでも忘れない。


途中で、ごめん。
途中で、ごめん。
景山 民夫


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2005.12.20 Tuesday 00:44 | comments(6) | trackbacks(0) | 読書・文学 | 

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2009.10.23 Friday 00:44 | - | - | - | 
りらごー (2005/12/20 8:03 AM)
民夫さんに教えられたことがいくつかありました。本は読んでないけど、喋りですけど。。。TBSラジオの。
ちょいハピ (2005/12/23 1:47 AM)
コメントありがとうございます!
彼はラジオもやっていたんですね。
彼の絶妙なトークを懐かしく思い出します。
ビリー (2009/04/23 5:18 AM)
過去記事にコメントすいません。
>「その日、俺は童貞を捨てた」
確かこれは小説「トラブルバスター」の主人公だった様な気がします。
景山さんみたいな素晴らしい作品を書いていた人があまり評価されないのは寂しいですが、マイノリティには忘れられない作家として今後も心の中に生き続けるんだと思います。
ちょいハピ (2009/04/26 11:44 AM)
ビリーさん、コメントありがとうございます。
お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
私も、ちょうど最近、小山薫堂という人の本(『考えないヒント』)を読んでいたら景山民夫の名前が出ていて思い出していたところだったので、コメントをいただけてとても嬉しいです。
そうですか、やはり「トラブルバスター」でしたか。
懐かしいですね。
私もこの記事を書いたことは忘れかけていましたが、やはりこの一行は今もグッと来ます。
小山薫堂という人(映画「おくりびと」の脚本家)もそうですが、やはり彼の存在は今でも多くの人の心の中に残っているんだなあと思います。
本当に忘れがたい作家ですよね!

ちなみに、この記事の中の「ある宗教」って、言うまでもなく「幸福の科学」なのですが、この記事では私はなんで伏せたのかなあ?
我ながら意図が不明ですが、彼が生涯をかけて信仰した宗教なのですから、ここで改めて明確化しておきたいです。
- (2011/04/04 7:37 PM)
管理者の承認待ちコメントです。
- (2011/04/05 2:19 PM)
管理者の承認待ちコメントです。